リスクをとることが成功への近道ではない-originals-
「成功するにはリスクを取るしかない」
あなたは、このように大きなことを成し遂げるために、今の安定から身を投げ出そうと考えてはいないだろうか?
その前に、このブログを一読してから思い切った決断をしてもらいたい。
成功者と聞いてみなさんがイメージするのは誰だろうか。
スティーブ・ジョブズ、マーク・ザッカーバーグ、イーロン・マスク。
彼ら大成功を収めた起業家のイメージといえば、安定のために大企業に入ったり公務員になったりするチャンスを放り投げ、一か八か人生をかけた人、そんな感じではないだろうか。
実際みんな大学を中退している。私も成功するためには、人が取れないような、それこそ人生をかけたリスクをとるしかないと思っていた。
しかし、本書はそんな我々の思い込みを打ち砕く。
ある分野で危険な行動を取ろうとするのなら、別の分野では慎重な行動によって全体的なリスクのレベルを弱めようとする
ある分野において安心感があると、別の分野でオリジナリティを発揮する自由が生まれる
本書がいうには大きなリスクを取れるのは別の分野で安心感があるからなのだ。ここでいう安心感とは経済的な基盤のことを指している。その基盤確保なしにリスクをとると、中途半端な状態で例えば書籍を出版したり、事業を始めたりする傾向が強くなる。
かのヘンリーフォードもトーマスエジソンの下でエンジニアを務める傍、自動車帝国を築き始めた。エンジニアの安定した職のおかげで、斬新な発明を試すことができた。特許をとってなおも1年間働き続けたくらいだ。
ビルゲイツはハーバード大を辞めているが、ソフトウェアの販売に成功してから1年間も学業を継続している。そのあとも退学はせずに休学という形をとっている。
作家のオルダスハスクリーはもっとも銀行員らしい銀行員であり、その傍詩を書いていた。インターネットオークション「イーベイ」のピエールオミダイアは趣味の範囲で会社を創業している。本業のプログラマーとしての収入を超えて初めて、会社を辞めている。
以上のことから全ての起業家が一般の人たちよりもリスクを好んでいるわけではないのだ。
もっとも優れた起業家はリスクを犯そうとする人ではなくリスクテーキングからリスクを取り除こうとする人なのだ。
彼らに共通しているのは「行動を起こす」ということだ。安定した日々に留まるわけではなく、自分で皆行動を起こしていた。安定さえあればいいと勘違いしてはならない。
安定があった上での大胆な行動がオリジナリティを発揮するのだ。
会社員なら副業という手がある。副業でなくても何かスキルをつけて自分の市場価値を高めるでもいい。そうすれば会社内に置いて余裕ができる。
「最悪何か失敗してクビになろうと、俺は食っていける」
会社以外で自分が生きていける分野を作れば、会社で大胆な行動をとることができ業績もアップするので一石二鳥である。「ここで働くしかない」と40年の縛りを受けているサラリーマンよりよっぽど身も心も健康的だ。